工事が終わって、請求も出して、次の現場が始まる。
仕事としては、ちゃんと前に進んでいます。
それなのに、ふとした瞬間にこんな気持ちになることがあります。
「この工事、結局どうだったんだろう」
「次に同じような案件が来たら、うまくやれるだろうか」
はっきり困っているわけではない。
でも、何かが積み重なっていない感じだけが残る。
忙しいほど、振り返る場所がなくなる
日々の仕事に追われていると、工事は次々に終わっていきます。
でも、終わった工事をゆっくり振り返る時間は、なかなか取れません。
台帳は途中で止まり、案件のメモも点在したまま。
「あとで見れば分かるはず」そう思っていた情報が、いざ必要になった時にはどこにも見当たらない。
結果として、過去の工事は記憶の中にしか残らない状態になります。
経験は積んでいるのに、自信につながらない
年数を重ねて、経験は確実に増えています。
それでも、
- なぜうまくいったのか
- どこでズレたのか
- 次に気をつけるべき点は何か
こうしたことを言葉で説明しようとすると、途端に曖昧になります。
感覚としては分かっている。
でも、それを確認できる材料が残っていない。
だから、同じような工事が来るたびに、毎回ゼロから考え直すことになります。
「なんとなく続けること」への不安
この状態が続くと、次第に不安の質が変わってきます。
「今月は大丈夫だった」
「今年も何とか回っている」
そう思いながらも、心のどこかで、このまま感覚だけで続けていて、本当に大丈夫なんだろうかという気持ちが消えなくなります。
大きな失敗をしたわけでもない。
でも、ちゃんと積み上がっている実感もない。
この宙に浮いた感じが、一番しんどいところです。
問題は、やっていないことではない
ここまで読んで、「やっぱり台帳をちゃんとつけなきゃ」と思ったかもしれません。
でも、この不安の正体はサボっていることではありません。
- 仕事はしている
- 経験も積んでいる
- 現場も回っている
それでも不安になるのは、それらが自分の中に残っていないと感じているからです。
何が良くて、何が悪かったのか。
それを後から確認できない状態が、不安を生んでいます。
気づけている時点で、止まってはいない
この不安を感じているということは、もう一段先を見始めているということでもあります。
ただ忙しく回すだけなら、ここまで考えません。
過去の工事が何も残らずに終わっていくことに引っかかりを覚える。
それは、次はもう少し違う形にしたいと思っている証拠です。
ここでは、まだ答えを出さなくていい
このページでも、「こうすれば解決する」という話はしません。
今は、
- なぜモヤっとするのか
- どこに不安を感じているのか
それを自分の言葉で捉えられれば十分です。
工事台帳や原価管理は、その先に出てくる話です。
まずは、何も残っていない感覚が一番の不安だったと整理できれば、次に考えることは自然と決まってきます。
もし今、「このままじゃいけない気はするけど、何から手をつければいいか分からない」と思っているなら、それは多くの人が通る場所です。
焦らなくて大丈夫です。
ただ、立ち止まって考え始めたこと自体が、もう一歩目です。
3記事を通して
- ① 工事台帳を後回しにしている状態
- ② 台帳・案件・原価が混ざって止まる状態
- ③ 何も残らないことへの不安
ここまで来たら、「やり方」ではなく「どこから整理するか」を考える段階に入っています。
この先は、また別の記事で、少しずつ触れていきます。

